リベラルは死なない(井出英策 著) を読んでみた

Pocket

先週は

66855円の利益とまずまずでした

幾分含み損も相殺し、含み損も6万円と激減しています。

「リベラルは死なない」 井出英策 著

を読んでみました。

著者は北欧モデルの高税率高福祉社会を主張する慶應大学経済学部教授の方です。

政策としては消費増税、移民反対、を唱えています

私基本消費税は弱いものいじめの最低の税金で娯楽品への贅沢税としてなら機能するが、品物によって課税非課税を決めたり軽減税率を決めると制度的にも高コストとなり、結局それを金銭的時間的に負担するのは、企業や国民になるため、至急中止すべき税制と考えています。

移民にしても、 私は不可避だと思っています。日本人は優秀で勤勉なので、日本の良いところを出せば良いだとか、世界に先駆けた少子高齢化は新しいビジネスチャンスを生むのでそれを輸出産業とすれば良いだとか、言いますが、ある程度正しい近代化を歩んだ国には人口ボーナスというものが明らかに存在しますし、人口ボーナスが大きい国と人口の減る国では、その経済成長率にちょっとやそっとでは挽回できない隔たりがあります。もし、日本人が自分達でいっているほど特別優秀で勤勉で、人口ボーナスのハンデを覆すほどの優秀さがあるなら、現在の実質GDPの伸びは先進国で最低、サラリーマン実質賃金は先進国唯一の減少、しかもその統計には勤労者の4割を超える非常勤労働者は入っていないという衰退先進国の状況にはなっていないような気もします。イヤイヤ、日本の衰退プラザ合意で割高な円を押し付けられたからだと、為替がほぼ唯一の原因だという人もいますが、現在の実効為替レートはすでにプラザ合意前の水準であり、それは日本が割安なので、どんどん観光客が押し寄せてきていることからも円が割高だとは言えない状況です。もはや、日本は物価の高い先進国ではなく、欧米や中国や東南アジア諸国のちょっと成功した人たちにとっては割安に楽しく観光できる、昔の日本にとってのアジア諸国のような状態になりつつあり、単純に円が割高だから日本経済が発展しないとは言えない状況と思っています。

どちらかというと、小さな政府できちんと儲けに対して課税すべき! というスタンスですので、リベラルっぽい保守という私ですが、立憲民主党の小川淳也氏やれいわ新撰組の山本太郎氏の、近年稀に見る熱い国会答弁をみて、やはり保守の対立軸としてのリベラルな思想は国の運営に必要だと感じ、日本にとってリベラルとはなんだろうと思い、この本を読んでみました。

この本は

井出さんの他に川合孝典 氏、山内康一氏、矢田わか子氏、岡本あき子氏、階 猛氏、逢坂誠二氏、小川淳也氏 がバラバラに自分達の主張を書いているだけなので、一貫した統一感はありません。概念的、思想的な話が多く、具体策が全体に乏しい印象を受けました。全然目指す国家像が見えてこず、いったい何で稼いでいくの? ということが全く具体策が見えてきませんでした。

ただ、なぜ日本でリベラルが育たないのか? という考察はおもしろいと思いました。野党(リベラル)は外交安全保障政策の違いで度々分裂を繰り返した歴史があり、それに加えて、憲法観、原発政策、共産党との距離感でうまくまとまらないとの事で、なるほどと思う部分がありました。

大事な税制については突っ込んだ意見はありませんでした。基本リベラルは緩やかな消費増税派です。以前の民主党は無駄を省けば財源が出ると主張して自民党から政権を奪いましたが、野田首相が手のひら返しの消費増税を主張して瓦解しました。自民党もそうですが、現在の日本経済の状況から、消費増税で税収がふえると考えるのは、なんとも頭の中がお花畑な考えだと思うのですが、どうも日本の政治家にはそれがわかる人間はいないようです。また、日本はリベラルも保守も国家が流動資金をたくさんもって、その分配権を国家がもつほうがいい! という考え方です。稼いでいる部分に課税し、最低限の生活費には課税しない! というのが平等な税制だと思うわたしには、どうもしっくりきませんでした。

そもそも税金というものが何のためにあるのか? インフラを整備して、安全を確保し、国民がみんな妥当な教育を受けるられるようするためです。戦後のの日本にはインフラがありませんでしたが、今は十分なインフラがあります。警察機構も発達して、自衛隊実は世界で有数の装備を持っています。今は出来上がったシステムを更新しながら維持するだけです。 あえて言えば、下水道普及率をあげるとか、再生可能エネルギーで持続性社会を作るとか、そういう事に公共事業はお金を使うべきですが、1990年以降、1000兆円の借金を積み重ねながら、ほとんど将来に対するプラスの公共事業効果をあげることなく、現在に至っています。

また社会保障費についても全く財源や無駄を省く方法に言及されていません。いったいいつまで永遠に生きられるかのような偽りの目標で医療を運用するのでしょうか? ほんとうに痛いところを直視して議論するには、そこを外す時点でもう無理な話と思うのですが、どうでしょうか?

金融についても異次元金融緩和を終えるべきである。丁寧に時間をかけてとありますがが… 、具体策がありません。地銀は地域内の取引へ。共通価値の創造。人材の融通も事業に。 いまいちピンときません。そもそも、日銀の出口をどう取るのか? 完全に詰んでしまっている現状で、唯一のソフトランディング方法は、日本が強い産業を作り、GDPをあげ、財政のプライマリーバランスを保ち、債務の対GDP比を低くしていくことです。 継続的に1%ずつでも下げることができるなら、状況は好転しますが、そうでないなら、いかなる対策も全く機能しないでしょう。

結局、自民党と一緒で、イマイチ、みたくないことは論点にできない、というような内容で、これでは自民党と変わらないなぁと、ちょっとがっかりの内容でした。やはりはっきりものを言うと国民の不安を煽るという忖度が働いてこういう本になるのでしょうか? なら、リベラルも保守もこの国にはいないということになってしまいます。

いつになったら

年金だけで生きていけねーぞ

金融緩和の出口は今思いつかねーなら、無いってことだぞすぐ結論出そう!

人は永久に生きられねーぞ、どんなに高齢でも若ものと一緒なぐらい生きるの諦めないの? 何を捨てるの?

医療も金あってのものです、将来を食いつぶして今を重視するの?

安楽死は議論しないの?

福島はメルトダウンなんだけど、こんなに周辺に住んでていいの?

などなど

そんなの不安を煽る! とか

そんなこと言うなんてひどい!とか

言って議論しない国から脱皮できるのでしょうか?

そういった事象を書いていると思ったのですが、がっかりでした。

問題を直視した疑問に感情的になって真摯に議論できない国の未来は暗い気がするのは私だけでしょうか?

スポンサーリンク
レクタングル大




レクタングル大




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル大